RawTherapeeと比較されることが多いソフトウェアがdarktable(ダークテーブル)です。 darktableは、RawTherapeeとほぼ同時期に開発が開始されたRAW画像処理・写真管理ソフトウェアです。
最初に利用者数を増やしたのはRawTherapeeでした。 『カメラメーカ製以外の無償のRAW現像ソフトウェアといえばRawTherapee』という時代がそれなりに長く続きました。
しかし、ある時からdarktableという言葉を目にすることが多くなり、気がつけばRawTherapeeと並ぶ知名度を獲得していました。
darktableが利用者数を増やしたのは、編集開始時の画像の美しさでした。 昔のRawTherapeeは編集開始時の画像が暗く、darktableと比べて見劣りしていたのです。
しかし、RawTherapee 5.4以降では、RAWファイルに埋め込まれている撮って出しJPEG画像(カメラが出力したJPEG画像)を真似るように自動補正されます。
それにより、編集開始時の画像が "撮って出しJPEG画像" とほぼ同じ状態になります。 初めてRawTherapeeを使う利用者でも、美しい画像から補正を開始することができようになったのです。
RawTherapee 5.4以降であれば、darktableと比べて見劣りするということはありません。
昔のRawTherapeeのWindows版は不安定でした。 画像を補正しようとスライダを動かしただけでクラッシュすることも珍しくありませんでした。
最近のRawTherapeeのWindows版は安定しており簡単にはクラッシュしません。
動作の軽快さならdarktableの方が優れています。 Windows 8.1以前のPCなら特に顕著でしょう。
また、darktableには写真管理機能があります。 darktableに写真を取り込むことで、取り込んだ写真がデータベース化されるのです。
データベース化された情報をもとに、カメラ機種やレンズ・焦点距離・ISO感度・撮影日時などで写真を探すことができます。
なお、写真の情報が取り込まれるだけで写真そのものは取り込まれません。 そのため、無駄にハードディスク容量を使う心配はありません。
RawTherapeeとdarktableを使い分けるのがオススメです。 それぞれに長所・短所がありますので、作業内容によってどちらかを選べばいいでしょう。
RawTherapeeとdarktableの両方をインストールすることによる不利益はありません。